東海地方の田舎町、岐阜県美濃加茂市で【社労士・コンサルタント事務所】を運営している元りく社労士です。
幸いなことに、2025年は法人の関与先で社会保険や雇用保険を新たに適用したいというお話をいただくことが多くありました。
法人は何度か経験できたのですが、個人事業主の経営者の方からお声をかけていただいたときに意外と違いがあることに気づきました。
法人のケースは以前にまとめた記事がありますので、そちらをご一読いただければと思います。
さて、今回は個人事業主の社会保険と雇用保険の新規適用について以下の3点にまとめました。
- 労災保険
- 雇用保険
- 社会保険
労災保険
対象
労災保険は労働者を雇用する事業所はすべてが対象となります。
ここに法人と個人の区別はありません。
また、正社員だけでなく、契約社員、パート、アルバイトといった雇用形態なども問われません。
一元適用と二元適用があるのは法人も同じですが、どちらにしても労災保険は成立することになります。
手続き方法
| 労災保険 | |
| いつまでに | 成立から10日以内 |
| どこに | 労働基準監督署 |
| どのように | 電子申請or窓口or郵送 |
| 必要な書類 | 保険関係成立届 概算保険料申告書 |
保険関係が成立したら10日以内に労働基準監督署で手続きを行います。
最近は電子申請ができますので、わざわざ時間を作っていく必要はなくなりましたが、最初の概算保険料の支払い書類の関係で、私は行ける距離であれば行くようにしています。
雇用保険
対象
雇用保険の対象となる労働者を雇用することになれば、労災保険に加えて雇用保険も設置させる必要があります。
対象となる労働者は、雇用形態に関わらず下記のいずれも満たす方となります。
・週20時間以上働く
・31日以上雇用される
・学生でない
2024年に成立した雇用保険法の改正によって、2028年10月からは週10時間以上に拡大されます。
少し先の話にはなりますが、頭の片隅にでも置いておくとよいかもしれないです。
手続き方法
| 雇用保険 | |
| いつまでに | 発生から10日以内 |
| どこに | 公共職業安定所 |
| どのように | 電子申請or窓口or郵送 |
| 必要な書類 | 雇用保険適用事業所設置届 雇用保険被保険者資格取得届 労働保険保険関係成立届の事業主控 事業所の実在などを証明できる書類(※1) 労働者の雇用実態と賃金の支払い状況を証明できる書類(※2) |
労災保険を成立させたあとに公共職業安定所(ハローワーク)で雇用保険の設置をします。
※1では次の書類が必要となります。
| 法人 | ①登記事項証明書 ②事業許可証 ③工事契約書 ④不動産契約書 ⑤源泉徴収簿 ⑥他の社会保険の適用関係書類等のいずれか確認できる書類 |
| 個人 | ①事業許可証 ②工事契約書 ③不動産契約書 ④源泉徴収簿 ⑤他の社会保険の適用関係書類等のいずれか確認できる書類 |
※2では次の書類が必要となります。
| ①労働者名簿 ②賃金台帳(雇入れから現在まで) ③出勤簿又はタイムカード(雇入れから現在まで) ④雇用契約書(有期契約労働者の場合) |
社会保険
対象
健康保険と厚生年金保険の加入対象の労働者を雇用することになれば、社会保険の成立をさせる必要があります。
法人のときと同様に協会けんぽを例に記載していますので、業種別の組合がある場合はそちらにお問い合わせください。
協会けんぽでは次の事業所は強制適用事業所なります。
・週30時間以上働く労働者を雇用している法人
・雇用する労働者が常時5人以上の個人事業主(特定17業種を除く)
法人であれば基本的に加入することになりますが、個人事業主の場合は雇用する労働者が5人未満であれば強制適用ではありません。
また、5人以上の労働者を雇用していても、特定17業種になっている業種であれば同様に強制ではありません。
特定17業種は次の業種が該当します。
| ①物の製造、②土木・建設、③鉱物採掘、④電気、⑤運送、⑥貨物積卸、⑦焼却・清掃、⑧物の販売、⑨金融・保険、⑩保管・賃貸、⑪媒介周旋、⑫集金、⑬教育・研究、⑭医療、⑮通信・報道、⑯社会福祉、⑰弁護士・税理士・社会保険労務士等の法律・会計事務を取り扱う士業 |
こちらも2025年に成立した法改正によって動きがあります。2029年10月からは特定17業種を除外するという要件がなくなりますので、注意が必要です。
手続き方法
| 社会保険 | |
| いつまでに | 発生から5日以内 |
| どこに | 年金事務所or事務センター |
| どのように | 電子申請or窓口or郵送 |
| 必要な書類 | 健康保険・厚生年金保険新規適用届 健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届 法人(商業)登記簿謄本(法人の場合) 事業主の世帯全員の住民票(個人事業主の場合) |
労災保険や雇用保険と比べても期間が短いのが社会保険の成立です。
こちらも個人と法人で用意する書類が若干ことなりますが、雇用保険はコピーでも大丈夫なのに対し、社会保険は原本を出しますので、先にコピーを取っておくとよいかもしれません。
終わりに一言
個人事業主で社労士に関与をお願いしている事業所があまりないためか、今まではあまりやったことがありませんでした。
これまでの内容をまとめておきます。
用意する書類が多くて大変だという方は手続きの代行を行っていますので、お気軽にお問い合わせください。
| 労災保険 | 雇用保険 | 社会保険 | |
| いつまでに | 成立から10日以内 | 発生から10日以内 | 発生から5日以内 |
| どこに | 労働基準監督署 | 公共職業安定所 | 年金事務所or事務センター |
| どのように | 電子申請or窓口or郵送 | 電子申請or窓口or郵送 | 電子申請or窓口or郵送 |
| 必要な書類 | 保険関係成立届 概算保険料申告書 | 雇用保険適用事業所設置届 雇用保険被保険者資格取得届 労働保険保険関係成立届の事業主控 事業所の実在などを証明できる書類(※1) 労働者の雇用実態と賃金の支払い状況を証明できる書類(※2) | 健康保険・厚生年金保険新規適用届 健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届 法人(商業)登記簿謄本(法人の場合) 事業主の世帯全員の住民票(個人事業主の場合) |

