協会けんぽの手続きと電子申請

社会保険

東海地方の田舎町、岐阜県美濃加茂市で【社労士・コンサルタント事務所】を運営している元りく社労士です。
社会保険に加入していると給付金や一時金などを受け取ることができる場合があります。どの申請をどこにしたらよいのかが分からず探すこともありました。
毎回困っていたところに、電子申請の話題が入ってきましたので今までやっていた手続きを含めて調べておきたいと思います。

さて、今回は協会けんぽに対してする手続きと電子申請化について以下の3点にまとめました。

  • 協会けんぽ受付の手続き
  • 電子申請に対応する手続き
  • 電子化で楽になるのか

協会けんぽ受付の手続き

健康保険に関するものが多い

社会保険と呼ぶときに健康保険と厚生年金をまとめていることがほとんどですが、それぞれの手続きの書類は同じものを使っていますので基本的には年金機構に届け出ることで取得の手続きは完了します。
取得が終わったあとの定時決定や月額変更、賞与支払届も同じく年金機構に届け出れば問題ありません。
そのため、協会けんぽという言葉はあまり聞きなじみがない方もいるかもしれません。しかし、健保組合を持っているくらい大きい規模の会社にお勤めでない方は協会けんぽの健康保険に加入していることがほとんどです。

協会けんぽは全国的な組織で各都道府県に支部があります。毎年の保険料を決定している組織でもありますので、年金事務所やハローワークなどでポスターを見たことがある方もいらっしゃるかと思います。
そんな協会けんぽが提出先となる申請を以下にまとめました。

健康保険給付関係療養費
傷病手当金
出産手当金
出生時育児一時金
高額療養費 など
任意継続被保険者関係任意継続被保険者資格取得 など
資格確認書関係健康保険資格確認書 など
保険事業関係生活習慣病予防健診
特定健康診査 など
貸付事業関係高額療養費貸付
出産費貸付 など
https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/kyokaikenpo/20120330-01.html

電子申請に対応する手続き

主だった手続きは網羅

電子申請ができるようになるという情報が届き、どこまでの手続きが対応するのかと言う点に注目していましたが、出したいと思う手続きは対応しているようで一安心です。
電子申請が開始するのは、令和8年1月13日を予定しているようです。

手続きの内容によっては、健康保険の被保険者や被扶養者自身が手続きを行うことができるものから、内容によっては事業所を経由しなければならないものまで細かく分かれています。
私たち社会保険労務士であれば、ほとんどの手続きを電子申請してあげることができるようです。一部対応していないのが、「特定健康診査受診券(セット券)申請書」と「特定保健指導利用券申請書」の二つです。

傷病手当金や出産手当金の手続きをするときは、今までは窓口に持って行ったり、郵送をしていました。これからは移動の時間や郵送の費用が抑えられるようになるのではと思います。

電子申請を利用できるようにするためには、加入者の方はマイナンバーカードとマイナポータルアプリが必要になります。社労士の方であれば、ユーザーIDとパスワードを発行することで利用できるようになります。
まだ準備段階ということで、どのようにユーザーIDを発行するのかという点に若干心配しているところです。

電子化で楽になるのか

対応エリアが広がる

電子申請ができるようになることで、手続きをする時間にとらわれなくなり、対応可能なエリアの制限もなくなります。そういった意味では、楽になるのではと期待しています。正直なところ、慣れるまでは本当に楽になるのかは分かりませんが。

私が社労士になったときには既に雇用保険や社会保険の電子申請が当たり前となっていましたが、登録してから間もないころはよく紙の申請書を使用していました。
私は開業したときから電子申請は使えるように準備を進めていましたが、慣れていないと入力漏れで返戻になってしまったり、ログインの癖がないと返戻を見落としてしまったりということが多々ありました。
登録している事務所名と提出代行証明書の事務所名が違っていて、立て続けに返戻となった時には手続きをするのが嫌になりました。
時間がなくなると、移動がてら年金事務所やハローワークに行ったときに紙で出してしまうこともありましたので、便利さに気づいたのは少したってからのことでした。

今では、手続きのほとんどを電子申請で行っていますので、楽になったんだなと実感しています。
協会けんぽに出す傷病手当金や出産手当金の申請だけはどうしても紙でやるしかない状況でした。それが電子申請に対応するのは業務全体が楽になる期待感があるので、本当にありがたいことです。

終わりに一言

もう1ヶ月もすると協会けんぽに提出する手続きの電子申請が開始します。まだ、必要書類のページやユーザーIDの発行の手順などが準備中のままですので、引き続きチェックしていき、早めに取り入れていきたいと思います。手続きの効率化を進めたい方、内製化だけでは法律上の問題に心配がある方からの、相談も受け付けております。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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