東海地方の田舎町で【コンサルタント事務所】を運営している元りく社労士です。
巷でよく耳にするイデコとニーサという制度があります。聞いたことはあるけどよく分からない制度ですね。
さて、今回はiDeCoやNISAの活用について以下の3点にまとめました。
- 所得や税額を抑える
- 使える制度
- どんな人が加入したらいいか
所得や税額を抑える
所得税の算出方法
所得税は年間の所得の合計に対してかかる税金です。
ちなみに、「所得=収入-必要経費or給与所得控除」で計算されます。
個人事業主の売上のすべてが所得になるわけではないということです。また、会社員の収入もすべてが所得になるわけではありません。
加えて所得控除が15種類あり、該当するものを引いたものが課税所得額となります。15種類の中には、扶養控除や社会保険料控除などがあります。
課税所得額に税率をかけて所得税が算出されるという仕組みです。
また、税額控除というものもあり、所得税の税額から控除されます。家を建てた時の住宅ローン控除などがあります。
日本では累進課税制度を採用しているため、課税所得が増えると所得税として掛ける割合は大きくなります。195万円未満では5%ですが、695万円未満で20%、4000万円以上では45%となります。
ここで出てきた所得控除に使うことができるのがiDeCoです。
NISAは直接ここに影響はありませんが、利益に対しての税金が非課税になるという意味では税額を抑える手段となります。
使える制度
iDeCoについて
iDeCo(イデコ)は、個人で加入できる年金で、掛け金が全額所得控除や損金算入されるという制度
確定拠出年金には企業型(DC)と個人型があり、その個人型をiDeCoと呼びます。企業年金には確定給付年金(DB)というものもありますが、今回は割愛します。
企業年金は公務員(第2号、第3号厚生年金被保険者)や自営業(国民年金第1号被保険者)、専業主婦(国民年金第3号被保険者)は加入できません。
iDeCoは個人型ですので、企業年金に加入できなかった方でも加入することができます。
掛金は加入している年金制度や企業年金により異なりますが、年間で14.4万円〜81.6万円まで拠出することができます。
確定拠出という名前の通り、拠出する金額が決まっています。運用を行うこともでき、結果次第では積立金と受け取ることができる年金に差が出ることもあります。
NISAについて
NISA(ニーサ)は、毎年一定の範囲内で購入した株や投資信託で利益が出た時の税金を優遇してくれる制度
通常、株や投資信託を売買した時に利益が出ると20%の税金がかかります。それが非課税になるのが「NISA口座(非課税口座)」です。
20歳以上が利用できる一般NISAとつみたてNISA、20歳未満が利用できるジュニアNISAの3種類があります。
それぞれ、非課税になる保有期間や年間の限度額に差があります。
さらに、2024年から新しいNISAが始まります。年間の投資枠や非課税になる保有期間が大きく緩和されます。
どんな人が加入したらいいか
iDeCoには
一般的なお給料を定期的に受けとっている方は加入しておいた方がいいと言えます。
毎月1万円を拠出していくと年間12万となります。それが給与から控除されますので節税効果も見込めます。
給付も、老齢給付金だけでなく、障害給付金や脱退一時金もあるので万が一の時にも安心を増やすことができる材料になるでしょう。
逆に、余剰資金があまりない方にはお勧めできません。原則60歳まで解約ができないからです。
NISAには
貯金で銀行に預けておいても年間でほとんど増えないのが普通預金の金利です。そんな時に何か投資を初めておきたい、と考えるようになった時にはNISAをお勧めします。
つみたてNISAの場合、毎月積み立てていくので分散投資を実行できます。商品も種類があるので、いくつかに分散して投資をしていくことも可能です。
株を買いたい場合は、取り扱いのあるところで口座を開設する必要がありますのでご注意ください。
終わりに一言
取り扱っているところによって手数料や商品が異なります。あとから変更もできますが、手間もかかるので事前に調べてから申し込むようにしてください。