持続化補助金と完了報告

開業記録

東海地方の田舎町で【コンサルタント事務所】を運営している元りく社労士です。
昨年の4月から準備、申請をしていた小規模事業者持続化補助金の事業が完了しました。それに伴い、完了報告書を作成していますが、これがなにかと大変そうです。

さて、今回はを以下の3点にまとめました。

  • 採択から事業完了まで
  • 完了から入金まで
  • 顧客支援の可能性

採択から事業完了まで

売上拡大の具体的施策

補助金は様々な種類がありますが、小規模事業者持続化補助金は一番シンプルで使いやすい補助金というイメージです。
何か事業を成長させる上で行動を起こしたいとなったときにはぜひとも活用を検討していただきたい補助金の一つになります。

小規模事業者および一定要件を満たす特定非営利活動法人(以下「小規模事業者等」といいます。)が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更(働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス制度の導入等)等に対応するため、小規模事業者等が取り組む販路開拓等の取組の経費の一部を補助することにより、地域の雇用や産業を支える小規模事業者等の生産性向上と持続的発展を図ることを目的とします。

本補助金事業は、小規模事業者自らが作成した持続的な経営に向けた経営計画に基づく、地道な販路開拓等の取組(例:新たな市場への参入に向けた売り方の工夫や新たな顧客層の獲得に向けた商品の改良・開発等)や、地道な販路開拓等と併せて行う業務効率化(生産性向上)の取組を支援するため、それに要する経費の一部を補助するものです。

https://r3.jizokukahojokin.info/jizokukahojokin.php

上記の概要にも書かれていますが、持続化補助金一つでいろいろなことに対応もできます。
・従業員の賃金上昇への対応
・製造装置の購入
・試作品の開発や作成
・事業承継や創業時
・ウェブサイト、ECサイトの作成

このように、新しく行動しようと考えている事業の中の何かしらの部分が引っかかってくると思われます。私も申請を考えたときに調べてみましたが、個人事業主でも対象となる経費も多くありました。

弊所では以下の取り組みを実施することで販路拡大を目指しました。
・チラシやDMの作成、配布
・看板の設置
・ウェブサイトの作成

広告業界にいたためどれくらいの反響があるのか予想していましたが、近しい結果となりました。
ただ、やっていなければ反響はゼロですし、すべてを自費でと考えれば補助のおかげでとても助かりました。

補助金をやっていく上で注意点がいくつかありますが、最近お問い合わせとして多いものを2つ上げておきます。
1つ目は、「基本的には事前申請である」という点です。何かを始めてみたら予想以上に費用がかさんで驚くことも多いでしょう。ただ、思ったより費用が高額だから補助金が欲しいは難しいです。

2つ目は、「補助金ありきで事業展開しない」という点です。補助金は使った経費の一部が支援されるだけです。必ず持ち出しが発生します。○○を買ったら補助金が出るらしいから買ってみようとなると、そこまで必要としていない○○を購入することになります。お得に購入できたのかもしれませんが、本当に必要としていないものであれば安くても買わない方がよいです。

事業完了から入金まで

報告書の準備が思ったより大変

補助事業の終了が近づき、そろそろ報告書をと考えて今までいただいた書類や成果物を精査し始めて報告作業の大変さに気づきました。
書面自体はそこまで難しいものではありませんが、添付書類がたくさん必要となりまとめる作業にも手間取りました。

必要となる書類は以下のものがあります。
・実績報告書
└やったこととそこから見込める効果を書く。内容はそこまで難しくないが、チェックする人が見やすい書類になるように心がける。
・支出内訳書、経費支出管理表
└使った経費を(できるだけ)5W2Hで書く。支払先や発注日ごとに行が分かれる。
・発注書
└発注の内容を(できるだけ)5W2Hで書く。
・見積書など
└相手先や自社の規模によっては必須になるが、必要でない場合もある。
・賃上げ、外注などの報告書
└申請した枠によって必要になる。

これらは入力したら終わるものですので、そこまで難しくはありませんが、これらの裏付けとなる領収書や振込明細などを集めてまとめる作業がとても面倒くさかったです。

顧客支援の可能性

サービスとしては難しい

これが結論になってしまいますが、これを単体で顧客支援のサービスとするのは難しいものがあります。理由は明確で、使う時間が報酬に見合わないと思われるからです。一般的に助成金や補助金の報酬は、企業がもらった金額の10~20%としているところが多いです。顧問先からであれば喜んで対応しますし、スポットでも200万円で申請するのであればまだよいのかもしれません。

事業計画を立ててみることで気づくこともあるでしょうし、報告書をまとめる際にはどのような効果が出たのか精査していく必要がありますので、自社を見つめなおすきっかけにもなります。
そう言った意味では自社でやってみることをお勧めしています。

ただ、見慣れない書類がたくさん出てきますし、要項を読解するのに時間がかかる方もいるかもしれません。そんな時はぜひ地域の商工会や商工会議所の窓口に相談に行ってみてください。とても親切に教えてくださいます。ただ、代理で対応はしてくれないと思いますので最終的には自分たちで作成することになります。
本業が忙しくて窓口に行く時間がない方や、まとめてまかせたい方は業者に依頼してみましょう。

終わりに一言

やってみたから分かることがあり、とても勉強になりました。顧問先はもちろん、自社ではどうしてもできないのであれば、一度ご相談にいらしてください。内容によっては対応できることもかもしれません。

タイトルとURLをコピーしました