補助金の相談と事業計画の作成

営業支援

東海地方の田舎町で【コンサルタント事務所】を運営している元りく社労士です。
補助金や助成金の相談を受けることがありますが、それに伴って事業計画書を見ることもあります。社長が目指したい想いを持っている一方で、明文化できていないことも多いです。

さて、今回は事業計画書を作成する意味について以下の3点にまとめました。

  • 補助金申請の提出書類
  • 事業計画書作成の流れ
  • 予想外だった使い道

補助金申請の提出書類

事業計画書は必要

補助金の申請を考えるということは、何かしらやりたいことがあるという方が多いです。
今までの経験を活かしたいや、自分が不便に感じたことを解決していきたいなどを思い描いている方からのお話を多く聞いてきました。
代表者と話していると熱い想いが伝わってきます。その一方で、話がいろいろな方向に広がっているとも感じます。想いは強いのですが、まだまとまっていないことが要因ではないかと感じます。

どこどこにこんなカフェを作りたい!
こんなサービスがあればお客様に喜んでもらえそうだ!
何か新しいことにチャレンジしたい!
などなど

今頭の中に思い描いている事業がうまく進んでいくのかを客観的に分かるようにするために、事業計画書が必要となります。
補助金を申請する際には、名称は異なっていても事業計画書となる書類は必須となります。
いくつかの補助金の申請書類を見てみました。

事業再構築補助金(第12回)

添付書類
① 事業計画書
② 金融機関・認定経営革新等支援機関による確認書
③ 決算書
④ ミラサポplus「ローカルベンチマーク」の事業財務情報
⑤ 従業員数を示す書類
⑥ 固定資産台帳
⑦ 収益事業を行っていることを説明する書類
⑧ 建物の新築が必要であることを説明する書類(建物の新築に係る費用を補助対象経費として計上している場合)
※事業類型毎の追加提出書類
※加点関係の追加提出書類

https://jigyou-saikouchiku.go.jp/koubo.html

小規模事業者持続化補助金(第16回)

申請時書類
小規模事業者持続化補助金事業に係る申請書
経営計画書兼補助事業計画書①
補助事業計画書②
事業支援計画書
補助金交付申請書
宣誓・同意書

https://r3.jizokukahojokin.info/shinsei.php

名古屋市スタートアップ企業支援補助金

事業認定申請書
企業概要書
経営計画書
補助事業計画書
支援内容確認書
補足説明資料

https://www.city.nagoya.jp/keizai/page/0000080543.html

補助金の中では知名度が高い補助金2つと、地方公共団体の補助金のどれにも事業計画が分かる書類が必要になることが分かります。

客観的に、成長性、継続性、安定性などが分かるような書き方でないと伝えたい思いも伝わらないということになってしまいます。

事業計画書作成の流れ

外部環境の分析

事業計画を立てるにあたり、まずは外部環境を分析していくことから始めます。
業種や市場規模にもよりますが、主に以下の内容を見ていきます。

・立地条件
・近隣の環境
・競合の状況
・社会的な変化

外部環境のことを聞いてみると、「どこどこに同じようなサービスをやっているお店がある」や「この地域にはまったく同業種がいないから儲かる」という、競合についての話は多くの方が把握されています。しかし、競合がいなければよいかと言うとそうではありません。仮に競合がまったくいないということは、そこに需要がないことも考えられるからです。

ここでは、集めることができる情報を可能な限り集めて、自分がやっていきたいサービスが継続的に受け入れられるかを考えなければいけません。
さまざまな機関が情報をまとめていますので、総合的に判断していくことが必要になります。

外部環境を分析するフレームワークはたくさんありますが、いくつもの視点で分析することができるため毛嫌いせず積極的に取り入れてみたいものです。

戦略作り

外部環境の分析が終わりましたら、次は販促の戦略を立てていきます。
自分がやりたい事業や売りたい商品はある程度目星がついている前提となります。

最初は誰に、何を、どのように売っていくかを決めなければなりません。
・誰に
近隣に住む(地理的)
子供連れ(人口動態的)
安心安全を求める(心理的)
などの要素からターゲットとなる層を決めていきます。

・何を
手作りのお弁当
放課後の預かりサービス

・どのように
外観のイメージ
商品陳列
販促

売上を立てることができるような商品なのか、客数が見込めるのか、販促はできるのか、などさまざまな視点で何をするかを戦略に落とし込んでいきます。

事業をするためには初期費用と運転費用が必要になります。
初期投資は、どれくらいの期間で回収ができるのか、資金はどのように準備するかも考えておきます。
運転資金は、今回の戦略を実施するために毎月かかってくる費用になります。最低でも3か月分、可能であれば1年分くらいの資金があると安心できます。
また、運転資金は固定費と変動費に分けて考えることができます。ここまで出せれば損益分岐点も出せますで、聞かれたときにすぐに答えることができるよにしておきましょう。

これらを計画書としてまとめることは大変かもしれませんが、思い描いている事業を言語化できるようになりますのでやっておくことをお勧めします。

予想外だった使い道

協力者への説明に使える

弊所でも補助金の申請をしたことがありますので、計画書は作ってあります。ある程度の体裁でもいいので形にしてあると、協力者の方へ事業説明するときにも活用できます。

作っておいてよかったと思ったのは、メガバンクで事業性の口座を作ったときと借り入れをしたときでした。今となってはその通りだと思いますが、当時はそのために作っていませんので、まさか生きてくるとは思いもしていませんでした。
また、スライドショーとして作成しておけば、お客さまに事業プランを説明するときにも使うことができます。

一度作るだけで複数に使いまわすことができるのであれば、多少時間やお金をかけても作っておく価値はあると感じます。

終わりに一言

事業計画は重要ではありますが、お一人ですべてをやっていくことは大変だと思います。弊所では今まで何件もの計画書をお手伝いしてきたノウハウがありますので、補助金の申請や事業計画書の作成でお困りであればお力になれると思います。お気軽にお問い合わせください。

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