相互扶助と社会保険

社会保険

東海地方の田舎町で【コンサルタント事務所】を運営している元りく社労士です。
幸いなことに病気とは無縁のいたって健康体なため、健康保険や年金の重要性はまったく分かっていませんでした。重要な役割を果たしていたことを知ったのは勉強を始めてからのことでした。

さて、今回は社会保険ついて以下の3点にまとめました。

  • 社会保険の大枠
  • 2つの意味での社会保険
  • どんな範囲で助けてもらえるか

社会保険の大枠

社会保険と言った時にまず思い浮かぶのは健康保険や年金ではないでしょうか。
他にもありますが、何かあった時に国民の生活が不安定にならないよう守ってくれています。

日本では皆保険、皆年金という制度で動いています。全員が何かしらの保険と年金に加入しています。
病気になっても病院の自己負担が少なく済むのは健康保険のお陰です。
業務上の怪我でも会社が治療費を負担しなくてもよいのは労災保険のお陰です。

とは言え、経営者側から見ると従業員さんの給料に加え会社負担分が大きく増えるてしまうのも事実ですし、従業員側もよく分からないお金が引かれていることで手取りが少なくなって不満を感じてしまうのも無理はありません。

社会保険は相互扶助で成り立っています。万が一は誰の身にも起こり得ますし、自分の大切な人に起こるかもしれません。

2つの意味での社会保険

社会保険は大きく分けると次の2つになります。
・労働保険(雇用保険、労災保険)
・社会保険(医療保険、年金保険、介護保険)

労働保険

労災保険と雇用保険を指して労働保険と呼びます。
労災保険は、業務上で怪我をしてしまった時や亡くなってしまった時には残された家族に保障があります。保険料は会社負担ですので、労働者に負担は原則ありません。
雇用保険は、離職した時が有名ですが、他にも職業訓練や産前産後休業などで使ったことがある方も多いのではないでしょうか。

社会保険

医療保険、年金保険などを指して社会保険と呼びます。
個人事業主の方が対象になるのは、国民健康保険と国民年金です。全額が自己負担のため、負担が大きくなる傾向があります。そして、老後に年金を受け取る時にも大きな差が生じます。
会社員の方は入社した時に健康保険と厚生年金に加入することが多いです。保険料は給料によって変わりますが、半額を会社が負担しています。

実は、仕事選びをする上で社会保険があるかというのは意外と重要視されています。未加入で人手不足でお困りの企業は専門家に相談してみてもいいのかなと思います。

助けてもらえる範囲

幅広く対応している

国民の生活を不安定にさせないためにありますので、様々な場面に対応しているのが特徴です。
・業務上や通勤中の怪我や死亡(労災保険)
・離職後の所得保障や教育訓練、育児のための休業(雇用保険)
・病院の自己負担、業務外の怪我での休業、出産や死亡に係る費用(医療保険)
・加齢や障害、死亡後に残された遺族の生活保障(年金)
・要介護状態になった時(介護)
これだけ幅広いので、冒頭で書いた使用者は出費が増え、労働者は手取りが減るというのも、見方を変えると実は違うのかなと感じました。

静岡の事故はとても大きく報道されていましたが、小さな事故は各地で起きています。飲食店でも床が濡れて滑ってこけることや油が飛んで火傷することもあります。治療費を負担することを考えると少し心配になります。

年金や医療保険を払いたくないという声を聞くことがあります。個人的にはちゃんと払っておくことをお勧めします。

終わりに一言

できることならお世話にはなりたくない保障がほとんどですが、あってよかったと思える保障が充実しているのが日本の社会保険です。

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