東海地方の田舎町、岐阜県美濃加茂市で【社労士・コンサルタント事務所】を運営している元りく社労士です。
キャリアアップ助成金という言葉の認知度が高いこともあってか、新しくお話をさせていただく事業所からはよく聞かれます。古い情報で回答してしまわないよう、その都度調べて答えていますが、聞かれる内容はだいたい同じような感じです。人手不足と言われる現代の採用には心強い味方となってくれるキャリアアップ助成金を調べてみました。
さて、今回はキャリアアップ助成金の制度について以下の3点にまとめました。
- コースの一覧
- 賃金額の増加の場合
- 処遇面の改善の場合
コースの一覧
全部で6つ
キャリアアップ助成金時代は以前からある助成金ですし、使い勝手がよいものとして認知されているように感じています。
私の顧問先でもほとんどの事業所が計画書は提出しています。
以前の社労士が出した計画書を見ますと、ほどんどが「正社員化コース」を出しています。
他にもいくつかのコースがあり、お話していると使えるものが多かったりします。
令和7年7月から始まった労働時間を延長した場合に支給されるコースや受付終了が予定されている処遇改善コースまで、全6つのコースは以下の通りです。
| コース名 | 要件 | 受給額 |
| 正社員化コース | 正社員化をした場合 | 20万円~80万円 最大40万円の加算額あり |
| 賃金規定等改定コース | 賃金を3%以上増額した場合 | 4万円~7万円 最大20万円の加算額あり |
| 賃金規定等共通化コース | 賃金規定を正規労働者と同じにした場合 | 60万円 |
| 賞与・退職金制度導入コース | 賞与や退職金制度を導入した場合 | 40万円~56.8万円 |
| 社会保険適用時処遇改善コース | 社会保険を適用し賃金を増額させた場合等 | 最大50万円 |
| 短時間労働者労働時間延長支援コース | 労働時間の延長を行った場合 | 最大75万円 |
賃金額の増加の場合
賃金規定を変える
賃金の規程を別で作っている会社もあれば就業規則の中に入れ込んでいる会社もあります。規程を正社員とそれ以外で分けて決めている会社もよく見かけます。
「賃金規程等改定コース」は、賃金規程を賃金額が3%以上増加するように改定し、適用させた場合にもらえる助成金です。6%以上の改定で支給額は最大となります。
「賃金規程等共通化コース」は、正社員とそれ以外でバラバラになっている賃金規程を同じものにした場合にもらえる助成金です。
賃金規程を変えるときにもらえる助成金として、「人材確保等支援助成金」というものもあります。
単純に賃金規程を変えるだけか、評価制度まで含めて雇用環境を整備しにいくのかということで選択してもよいかもしれません。
社会保険に加入させる
最近問い合わせが多かったのがこのコースです。年末に近づくと年収を気にして働き控えをする従業員がいたことが理由だと思います。ギリギリを狙って時間を減らすのではなく、社会保険には加入してもらい社会保険料分を助成金で支払ってあげることで、従業員は負担なくはたらくことができるようになる助成金です。
従業員にメリットがありますが、会社のメリットは少ないように感じているコースです。
処遇面の改善の場合
賞与や退職金を導入する
賃金規程と同じく、賞与や退職金も正社員との差が生まれやすい制度の一つです。
処遇面の改善と言う点では賞与や退職金も正社員と同じようにした方が働きやすい会社と言えるのではと感じています。
賞与とは、成績や勤続年数に応じて臨時的に支給されるものを指しています。一般的には、夏と冬のボーナスがイメージしやすいです。年4回以上となると賞与ではなく給与となってしまう点には注意が必要です。
退職金とは、在籍年数に応じて支給されるものを指しています。社内で積立を行うこともできますが、外部に積み立てている場合もあります。外部に積み立てている場合、懲戒解雇であっても支払われてしまうというデメリットもありますので注意が必要です。
どちらかを導入するだけでもらえる助成金ですが、両方導入すると最大の支給額をもらえます。
働く人にとっては嬉しいことですが、支出が増える要因になりますので、経営者としては導入は慎重に決めなければなりません。
終わりに一言
キャリアアップ助成金と言えば、正社員化というイメージが強いですが、他にもいくつもコースがありました。
目の前のことも大事ですが、ある程度の計画性をもって動くことでもらえるお金もあります。なにかやろうと思っているときは、まずは一度ご相談いただけるとお手伝いできることもあるかもしれません。お気軽にお問い合わせください。
