東海地方の田舎町、岐阜県美濃加茂市で【社会保険労務士・中小企業診断士】として企業の支援をしている元りく社労士です。
過去に何度か従業員の妊娠・出産や育休に関しての記事を書いていますが、昨年から給付金制度の一部が改正されています。
さて、今回は育児休業等給付について以下の3点にまとめました。
- 育休取得中の給付
- 育休復帰後の給付
- 育休に関わる助成金
育休取得中の給付
育児休業を取得することで受給できる給付金には以下のものがあります。
育休の取得中と復帰後のそれぞれに分けて見ていきます。
| 給付金名 | 支給条件 | 支給額 |
| 育児休業給付金 | 1歳未満の子どもを育てるために育児休業を取得 | 休暇前の給与の67% |
| 出生時育児休業給付金 | 子どもの出生後8週間以内に育児休業を取得 | 休暇前の給与の67% |
| 出生後休業支援給付金 | 両親とも育児休業を取得 | 上記に13%上乗せ |
| 育児時短就業給付金 | 2歳未満の子どもを育てるために時短勤務を実施 | 時短勤務中の給与の10% |
育児休業給付金
まずは以前からある給付金がこちらの育児休業給付金です。
雇用保険の被保険者の方が、原則1歳未満の子を養育するために育児休業(2回まで分割可)を取得した場合、一定の要件を満たすと「育児休業給付金」の支給を受けることができます。
育児休業給付金の支給額 = 休業開始時賃金日額 × 支給日数 × 67%
※育児休業開始から181日目以降は50%
受給に必要な要件はこちらになります。
| 1歳未満の子を養育するために、育児休業を取得した被保険者であること。 |
| 休業開始日前2年間に、賃金支払基礎日数が11日以上ある完全月が12か月以上あること。 ※11日以上ない場合は賃金の支払いの基礎となった時間数が80時間以上の月を含める |
| 一支給単位期間中の就業日数が10日以下であること。 ※10日を超える場合は就業した時間数が80時間以下 |
期間の定めのある労働者の場合は、子どもが1歳になるまでに契約が満了しないことも要件に追加されます。
出生時育児休業給付金
次は父親の子育て参画を促進するための給付金です。
雇用保険の被保険者の方が、子の出生後8週間の期間内に合計4週間分(28日)を限度として、産後パパ育休(出生時育児休業・2回まで分割可)を取得した場合、一定の要件を満たすと「出生時育児休業給付金」の支給を受けることができます。
出生時育児休業給付金の支給額 = 休業開始時賃金日額 × 休業期間の日数(28日が上限)× 67%
受給に必要な要件はこちらになります。
| 「子の出生日か出産予定日の早い日」から「子の出生日か出産予定日の遅い日から8週間」までの期間内に、4週間(28日)以内の産後パパ育休(出生時育児休業)を取得した被保険者であること(2回まで分割取得可)。 |
| 休業開始日前2年間に、賃金支払基礎日数が11日以上ある完全月が12か月以上あること。 ※11日以上ない場合は賃金の支払いの基礎となった時間数が80時間以上の月を含める |
| 休業期間中の就業日数が最大10日以下であること。 ※10日を超える場合は就業した時間数が80時間 |
期間の定めのある労働者の場合は、子どもが6か月になるまでに契約が満了しないことも要件に追加されます。
出生後休業支援給付金
育休の給付金は今までは67%しか出ず手取り額は減少していましたが、それを補うことができる給付金です。
「出生時育児休業給付金」または「育児休業給付金」の支給を受ける方が、一定の要件を満たすと「出生後休業支援給付金」の支給を受けることができます。
出生後休業支援給付金の支給額 = 休業開始時賃金日額 × 休業期間の日数(28日が上限)× 13%
受給に必要な要件はこちらになります。
| 同一の子について、出生時育児休業給付金が支給される産後パパ育休(出生時育児休業)を通算して14日以上取得した被保険者であること。 |
| 被保険者の配偶者が子の出生日の翌日において「配偶者の育児休業を要件としない場合」に該当しているか、被保険者の配偶者も産後パパ育休の期間に通算して14日以上の育児休業を取得したこと。 |
育休復帰後の給付
育児時短就業給付金
仕事と育児を両立するために時短勤務をしても、賃金の減少を抑えることができる給付金です。
2歳に満たない子を養育するために時短勤務した方が、一定の要件を満たすと「育児時短就業給付金」の支給を受けることができます。
育児時短就業給付金の支給額 = 育児時短就業中に支払われた賃金額の10%相当額
受給に必要な要件は、①と②を満たす被保険者の、③~⑥のすべてを満たす月が対象となります。
| ①2歳未満の子を養育するために、育児時短で就業していること |
| ②育児休業から続けて育児時短就業を開始するか、育児時短就業の開始日前2年間に被保険者期間が12か月あること |
| ③初日から末日まで続けて、雇用保険の被保険者である月 |
| ④1週間あたりの所定労働時間を短縮して就業した期間がある月 |
| ⑤初日から末日まで続けて、育児休業給付又は介護休業給付を受給していない月 |
| ⑥高年齢雇用継続給付の受給対象となっていない月 |
時短勤務をしても賃金額が減少しないようにできる制度と言えます。
育休に関わる助成金
両立支援助成金
育児をする労働者本人も大変ですが、人手が足りなくなる事業所も大変なことがあります。
しかし、育児休業を快く取らせてあげるための両立支援助成金も用意されています。
詳細は過去の記事でも取り上げていますので、ご興味がある方はぜひご一読いください。
終わりに一言
出産や育休などは制度が複雑ですので、詳細を追いかけるのも一苦労です。事業所の方であればもっと大変かと思いますので、難しいところは専門家にお任せしてもよいかもしれません。気になる方はお気軽にお問い合わせください。

