社会保険の改正と適用者の拡大

社会保険

東海地方の田舎町、岐阜県美濃加茂市で【社会保険労務士・中小企業診断士】として企業の支援をしている元りく社労士です。
約一年前の国会で年金制度の改正が決まりましたが、「今後社会保険はどうなっていくのか」というご相談をちらほらいただくようになりました。

さて、今回は、社会保険の加入拡大について以下の3点にまとめました。

  • 現在の対象者
  • 新たな対象者
  • 社会保険加入のメリット

今回の記事を書く上で参考にした資料は厚生労働省のこちらのページになります。画像も同じところから引用させていただいています。

現在の対象者

個人事業の一部と法人

(A)常に1人以上の従業員が働いている法人の事業所法律上必ず加入する事業所(適用事業所)
(B)常に5人以上の従業員が働いている個人事業主の一部法律上必ず加入する事業所(適用事業所)
(C)上記以外法律上必ず加入する必要はない(任意包括適用)

原稿の制度では、適用事業所となる(A)と(B)に加えて、(C)で任意包括適用を申請をした事業所が加入することになります。
適用事業所で働く従業員は、短時間労働者であっても加入対象となる方がいます。この辺りも今回の改正で徐々に拡大していくことが示されています。

過去の記事でも触れていますので、ご興味のある方は下記の記事もご一読ください。

新たな対象者

加入拡大として3つのポイントがあります。
①短時間労働者の企業規模を縮小
②短時間労働者の賃金要件を撤廃
③個人事業所の適用を拡大
それぞれ見ていきましょう。

短時間労働者

現行の制度では、51人以上の企業規模の事業所で働く短時間労働者は、週の所定労働時間が20時間以上とならないと加入できませんでした。
①の企業規模の撤廃では、今後10年間かけて少しずつ縮小していきます。2035年10月にはすべての事業所が対象となりますので、働く会社の規模に関わらず加入することができるようになります。

また、②の短時間労働者の要件のもう一つであった月額8.8万円の賃金要件の撤廃も決まっています。
この背景には、近年の最低賃金の上昇が影響していますが、まもなく撤廃されることが決まっています。

個人事業所

そして、個人事業主の事業所では、常時5人以上を雇用する法定17業種に該当する事業所であれば加入することになっています。
③では、この法定17業種の制限がなくなり、常時5人以上を雇用する事業所はすべて加入の対象となります。

2029年10月の施行となりますが、その時点で既に存在している事業所は当分の間対象外となると言われています。
2029年まではあと3年ありますが、近くなると開業ラッシュがあるのかな、なんて想像をしたりします。あまり影響を考えていない方も多いと思いますので、なにも起こらないと思いますが。

社会保険加入のメリット

いくつかのメリットが

社会保険(厚生年金・健康保険)に加入すると、いくつかのメリットが受けられます。
まず、厚生年金に加入すると、「基礎年金」に加えて「厚生年金」を受け取ることができるようになります。
そして、健康保険に加入すると、病気やけが、出産のために会社を休んだときの収入の一部が保障されます。

具体的な金額を試算できるサイトを厚生労働省が公開しています。気になる方はこちらのサイトでご確認ください。

終わりに一言

少し先の話と思っていましたが、あれから一年がすぎてしまいましたので早いものです。早めに手を打てることもありますし、助成金が活用できるケースもあります。
対応策にお困りの事業所がありましたら、まずはご相談いただければ最適な案をご提示させていただきます。お気軽にお問い合わせください。

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