飲食店経営とコスト構造

営業支援

東海地方の田舎町、岐阜県美濃加茂市で【社会保険労務士・中小企業診断士】として企業の支援をしている元りく社労士です。
飲食店の経営をしていると人件費以外にも材料費として出ていく費用の多さに驚かされます。一口に飲食店でと言っても高級レストランからファストフード店まで幅はありますが、全体的な視点で見てみたいと思います。

さて、今回は、飲食店の経営とコスト構造について以下の3点にまとめました。

  • 飲食店のコスト
  • LFRとは
  • 利益を増やすために

飲食店のコスト

変動費と固定費

変動費と固定費の考え方自体は、飲食店に限らずどの業種でも意識しておく必要がある費用の種類です。
変動費とは、売上や来店客数に応じて変わる費用を指します。お客さまの数が増えれば増えると言われています。一般的なものは次のようなものになります。

食材費(F)料理の材料、ドリンクの原価など
水道光熱費電気、ガス、水道の料金
消耗品費おしぼり、割りばし、紙ナプキンなど
広告宣伝費割引券やクーポンの費用

一方固定費は、売上や来店客数に関わらず変わらない費用を指します。お客さまがゼロでも常にかかる費用となります。一般的には次のようなものになります。

人件費(L)正社員やアルバイトの給与、社会保険料など
家賃(R)店舗を借りるための賃料
通信費固定電話や携帯料金、インターネット料金など
リース料コピー機やサーバー代など
広告宣伝費固定で出稿している広告代

FLRとは

飲食店の3大コスト

飲食店の運営で大きくかかる費用をまとめてFLと言ったりします。これは原価の多くを占める食材費のF(Food)と人件費のL(Labor)をまとめたものになります。
これに家賃のR(Rent)を加えるとFLRと呼ばれるコストを指すことになります。

食材費の目安は売上の30%前後とすることが一般的です。食材は原価が高くなり、ドリンクは低めになることが多いです。ですので、食事がメインのお店では原価率が高くなり、コーヒーやお酒が良く出るお店では原価率は抑えやすくなります。

人件費の目安も売上の30%前後とすることが一般的です。従業員だけで運営していると高くなりますし、オーナーが現場に出れば抑えることもできます。

家賃も毎月固定でかかる費用となります。食材費や人件費はあとから抑えるための手を打つこともできますが、家賃は物件を決めた段階から変えることは難しいので、物件選びや家賃交渉が重要となります。

飲食店の種類別の特徴とFLコストの目安を以下の表にまとめました。

特徴FLコストの目安
ファストフード食材の原価は高くなる
業務が標準化されているため低い人件費でも運営できる
約70%
カフェコーヒーなどは原価が低い
人件費が高くなる傾向
約70%
ラーメン屋少人数で回しやすいため人件費は抑えられる
麺類の原価は高くなる傾向がある
約65%
レストラン高級レストランになると材料も人件費も高くなる約65%
居酒屋お酒の提供は原価が抑えられる約65%

利益を増やすために

食材費を抑える

食材費を抑える=安い食材に変更する、ということではありません。ここを勘違いしてしまうと、常連さんが離れてしまうという最悪の事態を招きかねません。

食材費を抑えるための手段は、廃棄ロスを減らすことにあります。
安いからと言って大量購入しても、使いきれなければ廃棄となってしまうだけです。冷蔵庫の中で賞味期限が切れてしまって廃棄するということを避けるためにも、先入先出法の導入や在庫管理などはしっかりと行う必要があります。

人件費を抑える

人件費の削減も難しい問題ですが、最低賃金で募集をしてもなかなか人が集まらない、人手不足によって既存の従業員に無理をさせてしまう、結果として大事な従業員がどんどんいなくなってしまうお話をよく耳にします。提供に時間がかかったり、接客の質が低下したことでお客さまの満足度が下がってしまうという悪循環になってしまいます。

業務の標準化や効率化によって少ない人数でも同じサービスが提供できるようにしていくことが必要です。

売上を増やす

利益は売上から費用を引いた残りで求めることができます。
コストを抑えるという選択以外にもどのようにして売上を上げるのか、ということに目を向けて対策をすることも重要となります。

終わりに一言

利益を残すためには、売上を増やすか費用を抑えるしか方法はありません。一般的な相場からかけ離れてしまうと、お店の運営そのものに支障が出ることもあります。
そうならないためには、その業界でうまく行っている人や経営の専門家のアドバイスを求めるとよいかもしれません。人事労務だけでなく、経営コンサルタントとしても支援をしていますので、ご相談があればお気軽にご相談ください。

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