ニッチな助成金と私のおすすめ

営業支援

東海地方の田舎町で【コンサルタント事務所】を運営している元りく社労士です。
お客様と話す中で助成金についての質問が多くあります。キャリアアップ助成金は耳にしたことがある経営者の方も多いようですが、実は30以上の助成金が存在します。知らずにもらえていないのはもったいないのでうまく活用していきたいです。

さて、今回は少しニッチな助成金について以下の3点にまとめました。

  • 従業員のスキルアップのために使える
  • 中途採用のために使える
  • 働きやすい環境整備に使える

従業員のスキルアップに使える

人材開発支援助成金

人材開発支援助成金は、事業主等が雇用する労働者に対して、職務に関連した専門的な知識及び技能を習得させるための職業訓練等を計画に沿って実施した場合等に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部等を助成する制度です

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/d01-1.html

人材開発支援助成金には、上記の目的を達成するために使える7つのコースが用意されています。
・人材育成支援コース
・教育訓練休暇等付与コース
・人への投資促進コース
・事業展開等リスキリング支援コース
・建設労働者認定訓練コース
・建設労働者技能実習コース
・障害者職業能力開発コース
各コースでは助成の対象者や金額などが異なります。
個人的に使いやすそうだと思ったものをいくつかご紹介します。

A社長
A社長

上司が忙しくて従業員の育成がなかなか進まない。

なんとかできないものか。

社労士
社労士

座学での講義であれば隙間時間を使えます。

OJTと組み合わせて早く戦力になるよう育成しましょう。

訓練費用の助成もありますよ。

育成やスキルアップに使うことができるのが、人材育成支援コースや人への投資促進コースです。
【人材育成支援コース】
職務に関連した知識・技能を習得させるための10時間以上の訓練を実施した場合に助成
【人への投資促進コース】
事業主が労働者に対して訓練を実施した場合に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部等を助成

人材難と言われる現代では、新たに優秀な人材を多く確保していくことを期待することは難しいかもしれません。今いる人材を育成し能力を最大限発揮してもらうことで、生産性の向上にもなり将来の事業の支えとなってくれます。
また、新入社員が入社してくるタイミングでは、基礎的なマナーを教えたり会社ごとの知識の装着が必須となります。基礎的なマナーであれば各自で動画を見てもらったり、集合して動画を視聴するという方法もあります。
会社ごとの知識についても、基礎的な内容は大きく変わらないと思いますので、やり方次第では活用もできそうです。
上司が忙しくて対応に時間がかかってしまうのは、会社としても損失ですし、従業員のモチベーションの面でもプラスにはなりません。

業務上必要となる資格取得のための講習などにも使うことができますので、新入社員のためだけのものではありません。

中途採用のために使える

A社長
A社長

もっと採用を増やしたい。

紹介だけでなく広く募集できないものか。

社労士
社労士

採用の計画を立てて動きましょう。

ハローワークの求人も活用できると良いですね。

中途採用等支援助成金

「中途採用等支援助成金(中途採用拡大コース)」は、中途採用者の雇用管理制度を整備した上で中途採用の拡大を図る事業主に対して助成するものです。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000160737_00001.html

会社で初めての従業員が新卒という会社は少ないと思います。一人社長が育成も並行していくのは難しいのは明らかです。
はじめは中途採用から増やしていき、ある程度の規模になったタイミングで新卒の採用に乗り出すことが多いでしょう。
ある程度の規模になるまでであれば中途採用は継続するでしょうし、その数も増えていくことが多いでしょう。
そうなると、中途採用を行なっていて成長段階にある会社であればこの助成金の出番もありそうです。

特定求職者雇用開発助成金

高年齢者や障害者等の就職困難者をハローワーク等の紹介により、継続して雇用する労働者(雇用保険の一般被保険者)として雇い入れる事業主に対して助成されます。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/tokutei_konnan.html

特定求職者のための助成金のような名前で、高年齢者や障害者等の就職困難者となっていますが、母子家庭の母や重度でない障害者も対象者に含まれます。
母子家庭は今や珍しくはありませんし、日常生活に差し支えがない身体障害者の方もいらっしゃいます。私の親族の経営する会社でも、入社前は知りませんでしたが後になって実は障害者であると言われたことがあり驚きました。
ハローワークからの紹介が必要となるため、まずは求人票を出すことから始めてみましょう。

働きやすい環境整備に使える

両立支援等助成金

働き続けながら子育てや介護を行う労働者の雇用の継続を図るための就業環境整備に取り組む事業主に対して両立支援等助成金を支給することにより、職業生活と家庭生活の両立支援に対する事業主等の取組を促進し、労働者の雇用の安定を図る。

https://www.mhlw.go.jp/content/001082091.pdf
A社長
A社長

子育てや介護をしている従業員が増えてきた。

会社としても環境を整えてあげたいものだ。

社労士
社労士

男性の育休の促進や介護による離職を抑える取り組みは必要です。

働きやすい職場にすることで求人の増加も狙えます。

両立支援等助成金には、次の4つのコースがあります。
・出生時両立支援コース(子育てパパ支援助成金)
・介護離職防止支援コース
・育児休業等支援コース
・(事業所内保育施設コース※経過措置)
ワークライフバランスを整備することで従業員の働きやすい職場を作っていけるコースになっています。

制度として用意することで従業員も使いやすく、育児休業や介護休業を取得した際に助成金が支給されます。

終わりに一言

採用前に知っていたらと思う助成金もたくさんあります。知っていたら〇〇万円もらえていたかもしれないとなってしまうのはもったいないですね。
気になった方は、助成金に強い社労士に相談してみてください。

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