東海地方の田舎町で【コンサルタント事務所】を運営している元りく社労士です。
弊事務所は田舎町にありますが、とある方との会話から今の田舎での戦い方はここ数年で大きく変わったなということを感じました。
さて、今回は感染症によって変わった外部環境について以下の3点にまとめました。
- 感染症流行前の外部環境
- 感染症流行以降の外部環境
- これからの戦い方
感染症流行前の外部環境
地域にある競合がメイン
まず前提ですが、これは競合店というものの考え方は業種により大きく異なります。
ここでは大きく3つに分けてみてみたいと思います。
- 対面のサービス業
この業種には、飲食店や美容院、宿泊業などがあげられます。特徴は、場所の提供とサービスの提供が同時に行われ、対価となるということです。
これらの競合は近くの同業者であることがほとんどです。ハレの日のランチやディナーなら話は別ですが、日常の食事は近隣で済ませることが多いと思います。
- 商品の販売など
これらの業種の競合は、近隣の同業種がメインにはなりますが、感染症流行前でもインターネット販売やカタログ通販は既にありました。そして、珍しい商品やそこでしか買えないものがあるのであれば多少遠くても買いに出かけることもあります。
- 非対面も可能な業種全般
非対面でも可能な職種は様々あります。一例が営業職です。普段は電話やメールでやり取りをして、会うのは月に1度だけということもたくさんあります。
これまでは月に1度は会える距離の範囲内でお客様を広げていれば特に問題はありませんでした。
感染症流行以降の外部環境
競合の範囲と人の動きが変わった
感染症流行前と同様に3つのパターンで見てみます。
飲食業や宿泊業などのサービス業は、感染症流行の影響を大きく受けた業種としても名前があげられます。国の施策でお得に旅行や食事ができたことを覚えている方も多いと思います。
これらの業種は地域の人の動きにも左右されます。
知っている例をいくつかあげます。
・都心部にある駅前の飲食店が、一気に閉店。同じビルに入る会社がリモートワークになり、ランチや夜に飲みに来る客が減少。駅前ということで家賃負担が大きかったことも影響。
・郊外の駅前の飲食店は、リモートワークへの切り替えに加え、車通勤にする人も増え駅前を通る人が大幅に減少。帰宅時の飲酒需要も減少。
・同じく郊外の飲食店でもここの駅前は人手が多く賑わっている。曜日や時間帯により差はあるが客足は戻りつつある状況。
商品の販売をしている業種の場合、インターネット販売をやっていたところでは元々全国の競合と戦っていたことから、競合は大きく変わっていないです。巣篭もり需要があったことで、感染症流行の影響はポジティブな方向に出ていることが多いです。
そうでないところでも、補助金を活用してECサイトを立ち上げたりすることで対応を進めているところが多くあります。
非対面での業務が可能な職種は、競合の範囲が大きく変わりました。会社員であればリモートワークになってよかったと感じるかも知れませんが、いざ自分の商売となると競合が全国に拡大しリモートで営業を仕掛けてきます。
移動コストがかからない分、安価で提供されることもあるので、より一層難しくなったと感じます。
これからの戦い方
SNS活用
一つ目として、SNSをうまく活用することで、幅広い顧客に自社を知ってもらうことが可能になります。
話を伺った美容室では、SNS経由で知ってもらった方がわざわざ遠方から来店されることも増えたと仰っていました。
定期的な発信は重要ですが、よく見られる投稿やリアクションのよい内容の分析をし、反応の良し悪しを振り返ることも重要です。SNSからホームページの流入を増やし、来店や問い合わせを促していくことで売上にもつながります。
オンライン活用
感染症流行により、オンラインで仕事ができるツールがとても増えました。そして、それらを使って商談することへの抵抗も減ったように感じます。
今までであれば、遠方まで足を運んでやっていた業務をオフィスや自宅からでも行えるのは非常に便利です。
競合が全国に増えたということはネガテイブな外部環境の変化ですが、自身のサービスも大都市圏のお客様にアプローチできるようになったということはポジティブな変化と言えます。
使い方を覚え、上手に活用することで、費用を抑えつつ顧客の獲得につながる可能性あります。
一点注意点としては、大規模の競合は人的資源が豊富にありますが、中小企業ではそうはいきません。いきなり大都市圏を目指さなくても、県庁所在地や近隣の市町村から広げていっても十分な売上は見込めます。
終わりに一言
田舎町なので人が少ないなと感じることもありますが、世の中の流れが変わっているという状況をプラスに活かしていきたいものです。