東海地方の田舎町、岐阜県美濃加茂市で【社労士・コンサルタント事務所】を運営している元りく社労士です。
弊所のウェブサイトには美容業を得意としていることを前面に出していますが、お問い合わせをいただく事業所や今の関与先には建設や介護の事業所が多いです。
どちらも人手不足の業種と言われていますが、特に建設業の関与先ではそれが顕著です。
建設業では全国的にも課題感があるのか、助成金の中には建設業に特化したコースを用意しているものもあります。
さて、今回は建設業の人手不足の解消に使えるかもしれない助成金について以下の3点にまとめました。
- 人材確保等支援助成金とは
- 建設業向けのコース
- その他のコース
人材確保等支援助成金とは
魅力ある職場づくり
人材確保等支援助成金は以前にも記事にしたことがありますが、魅力ある職場づくりのために、労働環境の整備をする事業主が受給できる制度です。
以前は賃金規程や評価制度などを整える「雇用管理制度・雇用環境整備助成コース」について書きましたが、他にも6つのコースがあります。
・中小企業団体助成コース
・建設キャリアアップシステム等活用促進コース
・若者及び女性に魅力ある職場づくり事業コース(建設分野)
・作業員宿舎等設置助成コース(建設分野)
・外国人労働者就労環境整備助成コース
・テレワークコース
今回は、これら6つのコースについてそれぞれ見てみたいと思います。
なお、雇用管理制度・雇用環境整備助成コースについては、過去の記事でまとめていますので、評価制度や定着の向上にご興味がある方は下記の記事をご一読ください。
建設業向けのコース
建設キャリアアップシステム等活用促進コース
建設業キャリアアップシステムを活用して、労働者の処遇を改善する取り組みを助成するコースです。
対象となる建設技能者1人あたり16万円で、一事業年度あたり最大160万円までとなります。
主な流れは以下の通りです。
| ①計画届の提出 |
| ②技能者登録の完了 |
| ③能力評価制度のレベル判定 |
| ④賃金の改定 |
若者及び女性に魅力ある職場づくり事業コース
若年者や女性を採用させ、定着させるための取り組みを助成するコースです。
中小建設事業主は、対象の経費の60%、雇用管理研修を受講させた日数×9,500円が受給できます。
事業計画を出してから事業を開始するという流れで進めればよくシンプルです。
事業終了月によって、支給申請書の提出期限が決まっていることに注意が必要です。
このコースには定着助成という別枠も用意されています。
作業員宿舎等設置助成コース
女性が安心して働くことができるための建設現場づくりの取り組みを助成するコースです。
助成が使うためのトイレや更衣室、シャワー室の賃借を行った経費の60%が対象となり、一事業年度あたり最大90万円が受給できます。
流れは一つ前のコースと同じです。
その他のコース
中小企業団体助成コース
中小企業団体助成コースは、事業主団体に加入している中小企業に対して労働環境の向上を図るための事業を助成するコースです。
経費の2/3で小規模の組合で600万円から、大規模の組合で1000万円までとなっています。
主な流れは以下の通りです。
| ①改善計画の認定 |
| ②実施計画の提出 |
| ③中小企業労働環境向上事業の実施 |
外国人労働者就労環境整備助成コース
外国人労働者は法律の知識の少なさや言語の違いからトラブルに巻き込まれやすい傾向にあります。
外国人が働きやすくなるための就労環境の整備を行うことで、外国人労働者が職場に定着するための取り組みに対して助成するコースです。
制度導入1つにつき20万円、最大で80万円が受給できます。
①と②は必須で、③から⑤から選択できますので、60万円か80万円が受給できることになります。
社内を整備するだけでなく離職率が低下している必要もありますので、その点には注意が必要です。
| ①雇用労務責任者の専任 |
| ②就業規則等の多言語化 |
| ③苦情・相談体制の整備 |
| ④一時帰国のための休暇制度の整備 |
| ⑤社内マニュアル・標識類等の多言語化 |
テレワークコース
テレワークを制度として導入することで人材確保や雇用管理を改善することができた事業所に助成するコースです。
制度導入で20万円、目標達成で10万円が受給できます。
営業職がいる事業所であればコロナ禍で導入しているでしょうし、テレワークのためには就労環境や雇用管理が煩雑になることに気をつけなければなりません。
終わりに一言
環境の整備だけで人が集まるかと言われると難しい気もしますが、せっかく採用できた労働者を定着させる手助けにはなるのではと考えています。制度だけでなく社風やどのようなキャリアが描けるかも重要な要素となりますので、そのあたりもまとめて整備していけると良いのではないでしょうか。助成金や補助金の活用や、制度設計でお困りの方はまずはお気軽にご相談ください。

