通勤手当の非課税枠と課税対象の例

営業支援

東海地方の田舎町、岐阜県美濃加茂市で【社会保険労務士・中小企業診断士】として企業の支援をしている元りく社労士です。
通勤手当には非課税枠なる範囲が定められていますが、法改正もあるため少し分かりづらくなっています。そこまで難しいものではありませんが、駐車場や定期券を現物支給しているとみなされると課税対象となることもあり注意が必要です。

さて、今回は、通勤交通費の課税非課税の違いについて以下の3点にまとめました。

  • 非課税交通費の枠
  • 駐車場の通勤手当
  • 課税対象となる例

非課税交通費の枠

令和8年4月1日から改正

令和7年11月に通勤交通費の非課税限度枠が改正されたのは記憶に新しい方もいらっしゃると思います。
当時は令和7年4月1日にさかのぼって適用されたため、いつもと違う年末調整の処理が必要になったのかもしれません。

令和8年4月1日以降にまた改正がありました。非課税となる範囲も少し広がりましたし、上限額が改正前の38,700円(55km以上)から66,400円(95km以上)に増加しています。

通勤交通費の計算方法は就業規則や賃金規程で定めているとは思いますが、非課税枠を最大限に使うつもりで支給額を設定している場合は意識しておくとよいかもしれません。

交通機関合理的な運賃等の額
(上限150,000円)
片道2km未満全額非課税
片道2km以上10km未満4,200円
片道10km以上15km未満7,300円
片道15km以上25km未満13,500円
片道25km以上35km未満19,700円
片道35km以上45km未満25,900円
片道45km以上55km未満32,300円
片道55km以上65km未満38,700円
片道65km以上75km未満45,700円
片道75km以上85km未満52,700円
片道85km以上95km未満59,600円
片道95km以上66,400円

駐車場の通勤手当

新たに追加された

令和8年4月1日の改正から駐車場等を利用する人に通勤手当を支給する場合に、5,000円の非課税枠が追加されました。

新しい制度ですので、色々と不明点があるかもしれません。
国税庁が4月に発表した「通勤手当の非課税限度額の改正に関するQ&A」によくある質問がありますのでご参考にしてください。
この中から、気になる質問項目をいくつか抜粋しました。

令和8年4月1日以降に支給される通勤手当に適用されます。

通勤のために使う車等を停める場所のうち、勤務地や使用する交通機関の周辺の施設です。

通勤距離が片道2km未満である人は対象外となります。

それぞれの上限額までは足すことができますが、総額の上限は交通機関の150,000円となります。

課税対象となる例

従業員の利益になるなら

これまでに見てきたように、通勤のためにかかった費用は基本的に非課税となると考えても大丈夫そうです。ただ、これは、通勤手当が実費弁済としての性格があることが影響しています。
負担した額以上の手当を支給することで、従業員に利益が生まれるようですとそこからは課税対象となります。本来かかる費用が10,000円のところに15,000円を支給していれば、差額の5,000円は課税対象となります。

従業員が借りている駐車場の費用を会社が負担するケース以外にも、会社が借りている駐車場の費用を従業員に一部負担してもらうようなケースも考えられます。
それぞれで判断や処理の仕方は変わってきますので、ミスのない処理をこころがけたいところです。

終わりに一言

今回は税務の視点ではどのような処理になるのかを調べてみましたが、社会保険の視点では少し違った判断となることもあります。
調べながら処理をすることもよいですし、専門家にご相談いただくのも一つの選択肢だと思います。
気になることがありましたら、お気軽にお問い合わせください。

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